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イクレイ日本 eニュース
イクレイ日本e-ニュース第7号 2016年1月13日
大塚隆志 イクレイ日本事務局長
みなさん、新年明けましておめでとうございます。

昨年は、4月の着任以来、実に多くの皆様と出会い、自治体の取り組みについて学ばせていただく機会を得て参りました。2015年は9月の国連における「2030アジェンダ(計画)」の採択や、12月のCOP21における「パリ協定」の合意など、持続可能な社会への転換に向けた政策が大きく動いた1年となりました。

一時は開催を危ぶむ声も聞かれたCOP21ですが、結果として4万人を超す参加者が集まりました。数ある関連会議の中でも、ひときわ大きな取組のひとつが、12月4日(金)にパリ市庁舎で開催された「首長による気候サミット」でした。
世界各地から数多くの自治体リーダーが集まり、積極的な温暖化対策の必要性を再確認し、先進的な事例を共有すべく熱弁をふるうのを間近に見て、自治体への期待が、今後ますます大きくなっていくことを実感しました。住民への適切な行政サービスを提供していく上で、また、将来に向けたインフラ整備を行っていくうえで、気候変動の影響への適応と、温室効果ガスの削減を十二分に考慮することが強く求められています。

イクレイ日本では、引き続き世界的ネットワークとしての強みを生かし、国内外の動向を学びながら、皆様と連携して活動を進めて参りたいと考えております。

本年もよろしくお願い申し上げます。
 

イクレイ日本 事務局長
大塚隆志

国連気候変動パリ会議(COP21)における自治体とイクレイの取組み

 11月30日~12月12日にフランス・パリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、イクレイはこれまでの主張と一貫して、気候変動対策において自治体が果たすべき役割の重要性を呼びかけ、先進自治体による取組や世界規模の新たなネットワークやイニシアティブの紹介などを通じて、パリ合意に向けたモメンタムの形成に貢献しました。
 またイクレイは、12月6日に開催したイクレイ議会・世界理事会合同会議において、COP21に向けた"COPパリ会議イクレイ宣言 (ICLEI Declaration to the Ministers at COP21, Paris, France)"を採択しました。

【COP21における自治体関連イベント等】
1. 首長による気候サミット(Climate Summit for Local Leaders)(12月4日 於パリ市庁舎)

アンヌ・イダルゴ パリ市長とマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(都市・気候変動担当の国連特使)が中心となって開催した本サミットは、COP21における自治体関連イベントで最大規模の集会となりました。フランシス・オランド仏大統領、バン・キムン国連事務総長、ローラン・ファビウス仏外務国際開発大臣らの参加をえて、自治体による取組の重要性・必要性や、ビジネス、金融、学会、若者などの多様な主体(non-party stakeholder)による協働を再確認し、「パリ市庁舎宣言(Paris City Hall Declaration : A decisive contribution to COP21)」を採択しました。

2. 都市と地域パビリオン(The Cities & Regions Pavilion – TAP2015)の開催(12月1日~11日)
イクレイは、COP21会場グリーンゾーン(Green Zone)において、都市・地域パビリオン(The Cities & Regions Pavilion – TAP2015)を開設しました。本パビリオンは、都市や地域レベルの気候変動への自主的な取り組みを強調する中心的な存在であり、会期中、市長・知事などを含む世界各地の自治体代表や専門家、国際機関などが集い、議論や情報交換のためのセッションを実施しました。


パリ市庁舎宣言採択の様子


TAPセッション

第6回イクレイ持続可能な都市研究会(イクレイ・カフェ)を開催しました(12月16日)

 第6回イクレイ・カフェは、12月にパリで開催されたCOP21を振り返り、イクレイの取り組みの報告とともに、実際に参加した会員自治体より、現地での様々な活動についてご紹介いただきました。
 イクレイ日本からは、パリ合意の成果とその意義や自治体との関連性について、浜中理事長による解説の後、大塚事務局長が『都市と地域パビリオン』などのイクレイの主要活動について概要と成果を報告しました。
 実際の参加自治体からの発表では、東京都環境局総務部環境政策課伊東咲子氏より、COP21における東京都の全体の活動について説明していただくとともに、同課の西田裕子氏から、実際に参加した『都市と地域パビリオン』におけるTAP発表、 LPAA(リマ・パリ・アクションアジェンダ)に関する会合やジャパンパビリオンの様子などについてご紹介いただきながら、COPの場で具体的にどのような活動をされ、何を感じられた かについてご発表いただきました。

詳細



『日本の低炭素・レジリエント自治体カタログ』を作成しました

 イクレイ日本では、日本の自治体による低炭素・レジリエントの取組を収集したカタログを作成しました。イクレイ日本の会員自治体をはじめ、環境未来都市・環境モデル都市の選定都市やJCM(二国間クレジット制度)関連事業を実施する国内自治体の取組を、日本における代表的な環境先進事例として紹介しています。本カタログの英訳版をCOP21の機会を捉えてCOP参加者に広く配布しました。
 イクレイ日本ホームページからPDF版がダウンロードできます。
 

IGES COP21速報セミナーに参加しました(12月25日)

 イクレイ日本は、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が2015年12月25日に主催した「IGES COP21速報セミナー~現地で何を感じたか。参加者からの声~」に協力団体として参加しました。第2部「アクター達はパリで何を感じたのか」では、大塚事務局長が参加し、自治体・企業からのCOP21参加者と共に報告、振り返りなど行いました。

 開催報告(IGESホームページ)

気候変動パリ会議(COP21)における日本の自治体の活動について

 11月30日~12月12日にフランス・パリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、イクレイ会員都市である北九州市、京都市、東京都など温暖化対策に積極的な自治体が参加し、それぞれの先進的な施策をアピールしました。

1. 都市と地域パビリオン(The Cities & Regions Pavilion – TAP2015)
 イクレイ等が開設した都市・地域パビリオン(The Cities & Regions Pavilion – TAP2015)において、京都市は、スタンドを設置し、市の環境施策等を紹介した小冊子(英文)等を活用し、2日間にわたりPRを行いました。また、北九州市では市の環境政策についての電子ポスターを作成し、パビリオン内のモニターを使用して取組を発信しました。
 さらに「転換のための行動プログラム(TAP)」に選定された京都市(DO YOU KYOTO?プロジェクト)、東京都(キャップ・アンド・トレードプログラム)、横浜市(Y-PORT事業)の取り組みについて、担当者から発表を行うとともに、ビデオメッセージの発信などを行いました。

2. ジャパンパビリオン等での発表
 京都市は、「パリ合意の実現を強く求めることを宣言する」などとするメッセージを送るイベントを実施し、市が取り組む温暖化対策や環境教育活動例などを紹介しました。
 北九州市は都市間連携に基づく低炭素都市形成支援についてのイベントを開催し、都市間連携を行いながら二国間クレジット制度(JCM)の枠組みを活用してきた北九州市のプロジェクトを紹介しました。 東京都は、UNEP主催の「Buildings Action Session」等において、東京都の建物分野における先進的な取組と成功事例をアピールしました。

京都市展示スタンドの前で


北九州市の発表の様子


東京都  COP21における都の活動

 COP21において、東京都は温暖化対策に関する施策のアピールや情報交換を目的として、COP21公式サイドイベント等に参加いたしました。

 公式サイドイベントの一つ、UNEP主催「Buildings Action Session」では、建築物の省エネに関する都の取組、また、国立環境研究所(日本、NIES)等主催「 アジア低炭素都市へ向けた先進的な取組」ではマレーシア・プトラジャヤ市の低炭素開発に関し、都が導入を提案する「温暖化対策報告書制度」について説明を行いました。
 COP会場のグリーンゾーンに開設された都市・地域パビリオンにおいては、「TAP」として選定された、都のキャップ・アンド・トレード制度について説明を行いました。
 さらに、パリ市長等の主催で市庁舎において開催された「気候変動に関する首長サミット(Climate Summit for Local Leaders)」では、都は気候変動対策における都市の連帯を呼びかける舛添都知事のビデオメッセージを送り、その一部が会場で上映されました。
 COP21では、都市・自治体関係のイベントが多数開催され、これまでになく都市の役割が強く認識されるものとなりました。都は世界の気候変動対策に貢献するため、今後ともこのような機会を活用し、各都市と連携し気候変動対策における都市や地方政府の役割の重要性、また都の政策と成果を世界へ発信していきます。(東京都環境局総務部環境政策課 伊東咲子)

TAPプログラム報告会


Climate Summit for Local Leadersの様子

北九州市  ラトビア・リガ市への視察訪問

 北九州市は、2015年11月25日から27日まで、欧州委員会地域・都市政策総局の日欧都市政策対話事業の参加自治体として、ラトビア・リガ市を訪問し、「低炭素都市づくり」をテーマに視察、意見交換等を行いました。

 リガ市は、ラトビアの首都で人口70万、バルト三国最大の都市で、省資源化、スマート化、公共交通の利用促進など低炭素化施策に取組むとともに、旧市街は世界文化遺産に登録されています。
 訪問先の地域熱供給会社「Rigas Siltums」では、木材チップによる発電等施設を視察するとともに、市内の76%の建物は地域熱供給を受けていること等を知りました。トラム、バス等ほぼ全ての公共交通を担う「リーガ交通」では、トロリーバス路線に燃料電池車を導入する構想もあるとのこと。「ラトビア物理エネルギー機関」では、電力ネットワークの安定供給のための研究等を視察。世界遺産の建築物の保全については、わずかな予算で効率的な修繕に努めているそうです。
 これに先立つ同年9月にリガ市は、北九州モノレール、東田地区CEMS(地域節電所)、世界文化遺産・官営八幡製鉄所旧本事務所などを視察等しており、今回の訪問での相互交流により、共通の政策課題を抱える両市の情報共有等ができ、次のステップにつながる大変有意義なものとなりました。(北九州市)
 

地域熱供給プラントの視察


クリスマス市場の準備をするリガ旧市街

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一般社団法人イクレイ日本
(イクレイ-持続可能性をめざす自治体協議会)


〒105-0003
東京都港区西新橋1-14-2
新橋SYビル4F
TEL: 03-6205-8415
FAX: 03-6205-8416

Email: iclei-japan(at)iclei.org
URL: www.iclei.org/japan

イクレイについて


「イクレイ(ICLEI)-持続可能性をめざす自治体協議会」は、持続可能な社会の実現を目指す自治体の国際的なネットワークで、世界各国より1,000を超える様々な規模の自治体が参加しています。気候変動対策、低炭素社会づくり、生物多様性の保全、スマートインフラ構築、グリーン成長などの分野で、自治体の連携を促し、地域主導の革新的取り組みを支援することにより、グローバルレベルの諸課題の解決に貢献することを目指しています。
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